こんにちは。ベニスビーチ の外村です。
美容院のメニューや使っているカラー剤ってよくわからないですよね。
美容師としてはあまりオススメはできませんが、ドラックストアにもたくさんのカラー剤があります。ヘアマニュキュア、白髪染め、オシャレ染、カラートリートメントなどなど。
わかりにくいので今日はカラーについてのお話を記事にしてみます。
アルカリカラーとヘアマニュキュア
アルカリカラー
一般的にはこの2つが主流です。あー、意味わかんないという方もわかりやすく説明します。
アルカリカラーというのは「ファッションカラー(おしゃれ染め)」「グレイカラー(白髪染め)」と呼ばれているもので、薬剤の働きで、髪の毛のキューティクルを開き、カラーを浸透、髪の内部にあるメラニン色素を脱色して染料が発色します。
アルカリヘアカラーは、1剤に含まれる酸化染料・アルカリ剤・界面活性剤と、2剤に含まれる過酸化水素で、浸透・発色・ブリーチの3種類の作用が起こります。
アルカリカラーは1剤と2剤を混ぜて発色します。
薬剤のレベル(明度)が高くなるほど、薬剤に含まれるアルカリ剤(脱色力)の割合が高くなり、酸化染料の割合が低くなります。
実際に白い毛束にそめてみました。右が6レベル、左が12レベル。レベルが高くなればなるほど色素は薄くなりますよー、地毛の脱色はいっぱいしますよーってことです。
下図は例えばカラー剤が1LV〜12LVまであるとして明るさと色素の量の関係図です。
1LVは色素が12個で色が濃いです。逆に12LVは色素が1個でうすいですね。
アルカリカラーの特徴
- 黒い髪を明るく(脱色)することができる
- たくさんの種類の色がある
- アレルギーを起こす場合がある
- 髪をアルカリに傾けて、脱色、発色させるのでダメージがある
- 褪色(色落ち)があるので徐々に明るくなりやすい
色は楽しむという点ではアルカリカラーはオススメですが、毛髪に負担がかかるのと場合によっては頭皮などにトラブルを抱える場合もあるので、きちんと美容師とのカウンセリングが必要になります。
ヘアマニュキュア( 酸性カラー)
一方、ヘアマニキュアは毛髪表面に帯電しているイオンに結合して染色します。
よって髪のメラニン色素は脱色されず、染料が毛髪表面をコーティングするような形で染まるので、髪を明るくしたりする効果はなく、白髪や脱色している髪に有効となります。
ヘアマニュキュアの特徴
- ダメージがない、黒色の髪を明るい色にはできない
- 表面に吸着するのでダメージはなく、ハリコシが出やすい
- シャンプーのたびに色落ちする
- 皮膚に着くとすぐにはとれないので根元ギリギリからしか染められない
ヘアマニュキュアは、髪をコーティングするイメージなので髪に対してや頭皮に負担がかからないという点は優れていますが、黒い髪を明るくすることはできません。
白髪染めって何?
一般的に白髪染めと呼ばれるものはアルカリカラーです。
よく聞かれることはファッションカラーと“白髪染めは何が違うのか”です。
実際に白い毛束に染めてみました。
左が白髪染め、右がファッションカラーです。
白髪染めの薬には白い毛を茶色に染めたいので濁っている色が多く含まれます。一方ファッションカラーには濁り味は少ないです。
- 白髪はしっかり染まる
- 色落ちはしにくいのでカラーチェンジをしたい場合は邪魔になる
- 新しい毛が伸びてくると白髪の部分が目立ちやすい
白髪染めをすると伸びてくるのが目立つし、色も濁ってしまうので、白髪の量が少ない方にはオススメしていません。しかし、白髪の気になる度合いや染める頻度は人それぞれ。要相談です。
マニュキュアでも白髪は染まる?
もちろん染まります。アルカリカラーと同じで黒や茶色くしたい場合は濁った色を使います。
2つの染まり方には違いがあります。
ヘアマニキュアとアルカリカラーの染まり方の違いのイメージ図です。
茶色を入れた場合は、マニュキュアは黒い髪には色味が見えず、白髪が茶色く見えます。
白髪の量が多ければ多いほど茶色に見えますね。
一方アルカリカラーは脱色する力がありますので、地毛の黒い髪を茶色にできます。周りが明るくなることで白髪が目立たなくなります。
どちらが良いかはそれぞれ特徴があるのでなんとも言えませんが、染まり方が分かると選択しやすいかもしれませんね。
トリートメントカラーって
僕たち美容師が思うものと、一般のかたが思うカラートリートメントとは違いがあるようです。
美容師が使う物はブリーチ後に色を入れるために使う塩基性カラー、カラーバターでしょうか。
一般の方は白髪を染めるのに使うようですね。ドラックストアにどんな物が売っているのかわからないのですが毎日のシャンプーの後のトリートメントとして使い色がうっすら入りますよ、というものかな?
どうやらこのようなものには HC染料が含まれているようです。
また難しいのが出てきましたがこの説明はまた次回にしますが、HC染料は取れにくいためヘアカラーの邪魔をする可能性があります。
ブリーチって?
最後はブリーチ剤です。
これは脱色剤で色素は入っていなくて脱色をするためのものです。
最近はケアブリーチなる物が出てきてよりダメージを感じなくなりました・
ヘアカラーのデザインも広がりましたし、外国人風カラーなんてのもこのブリーチがあってこそでしょう。ケアブリーチの説明もまた今度しますね。
まとめ
カラー剤には沢山の種類があります。
また、アレルギーを起こしやすいものや、脱色力の強いもの、美容師がヘアカラーをするときに邪魔になってしまうものもあります。知識がない方が使用するにはちょっと危ないものもあったりします。
手袋をしないといけないくらいの薬ですので出来れば美容院で染めた方が良いのではないのでしょうかと思います。
よくお医者さんと比較するのですが
風邪をひいた時にドラッグストアで買う風邪薬。
何を買って良いやらわかりませんがなんとなく症状で買いますね。
果たして効くのだろうか?
お医者さんは薬剤の知識があり症状に合わせて的確に処方してくれます。
治るのが早いですね。
僕は何にせよ、専門家の意見を聞くことが成功の秘訣かと感じます。
今回のようにちょっと掘り下げた記事も書きますのでまた次回もよろしくお願いします。