最近感じた事

こんばんは。
たまには僕の小言でも描こうと思います。

僕の美容師としてのキャリアは20年ほどになってしまいました。
美容学校を卒業して就職したのは代官山の某サロン。
歴史のある美容院に入社しました。
そこで美容の技術を一から学んで、他の美容院に転職する事なく独立しました。
いわば前職のお店のまま、悪い意味で言うと他のやり方を知りません。

世の中にはたくさんの美容院があり美容師がいます。
それぞれが個性があり、きっとどんな美容師も技術を先輩に教わってきているはずです。
中には独学でって人もいるかもしれませんがあまり聞いたことはありません。
きっと師となる人がいたはずです。

例にも漏れず僕も師がいます。
アシスタントの時から師の仕事を見てきて、自分の中に落とし込んで今の僕の技術があります。
教わったことはここには書ききれないほどたくさんあります。
13年?14年?ほど師事してきたわけですから…。書けるわけないですね。

最近インスタグラムに投稿された記事で気になることがありました。
ある美容師さんが楽しそうに前髪をカットしている動画でした。
他の美容師さんはどんな風に切るのかなーと興味津々と見てみました。
その美容師さんの悪口を言うつもりはないので詳細は書きませんが僕にはあり得ない切り方でした。


お客様はウィック(カット練習用のマネキン)ではありません。
顔の前で何度も無駄なコーミングをされては不愉快なはずです。
水で前髪に直接スプレーで濡らしたら水が顔にかかって不快なはずです。
髪を乾かす時前髪が顔にバサバサかかったら不快なはずです。

美容院は髪が綺麗になって良い気持ちになる場所だと思います。
しかしその工程は気持ちいいものではありません。
顔に髪がかかる、コーミングで髪が引っ張られたり、カラーを塗られている時なんて薬剤の匂いもするし気持ち良くはありません。パーマも髪が引っ張られるし薬剤は頭皮につくし…。
きっとお客様が気持ちの良い施術はシャンプーくらいです。
だからシャンプー以外の施術ではなるべく不快なことはしない。
そんなこと基本中の基本として教わってきました。

コーミングは頭皮に当てない。
直接髪にスプレイヤーはしない。
極力、顔に髪がかからないようにする

自分のこだわりを伝えるより基本中の基本
不快になりことはなるべく避ける。ホスピタリティを持つことが大切だと思いました。

僕は今、藤沢で美容師をしています。
どこで美容師をしようと変わらないよねーとかどこで美容師として育ってきたって変わらないよね。
って思う方もいると思いますが、僕はそうは思いません。
東京も広いので郊外と都心では全然違います。
都心でも高い料金のお店もあれば安さが売りの美容院もあります。
どこも良いとか悪いって話ではないですが、やはり美容の中心地である青山、原宿、渋谷あたりの美容院は技術力やホスピタリティは藤沢とは違うと思います。
僕のお店なんかよりずっとおしゃれでうまいお店はたくさんあります。

しかし僕は藤沢でも代官山でやってきたクオリティを売っていきたい。
そう思って毎日サロンワークをしています。
もっといいお店にしないと、もっと技術を磨かないと。
最新の商材や技術を提供しないと…。

藤沢でカット代金6000円の意味を考えて仕事をしよう。
そう思ったお休み前の夜でした。

明日9日(火)はお休みになりますがwebにてご予約は受け付けています。
また水曜日、全力でカットしよう!

この記事を書いた人

yoichiro tonomura

代官山の某ヘアサロンで10数年技術を磨き独立。2015年4月に海から近い街、神奈川県藤沢にプライベートサロン「venice beach」を立ち上げる。自らオーナースタイリストとしてサロンワークの傍ら、独自のセンスで「venice beach」のコンセプトをまとめ、HPの制作や写真、デザインを行う。たまに鋏をサーフボードに持ち替え鵠沼海岸に出現します。